塩の道 |
■人間が生活していく上で、塩は欠かすことが出来ないものである。どんなに山深いところでも人が住んでいれば、塩を運び込む必要があった。岩塩の乏しい日本では塩は海水からつくられていた。つまり、海から山へ通じる道は、多かれ少なかれ、塩が運ばれていたのである。日隠山の塩の道は、登山口がスタート地点で、三春へ通じていて、三春藩に塩などの物資が運ばれていた。江戸時代、四国産の塩が二本松藩に1000俵、三春藩に1800俵運ばれたという記録が残っている。 日本各地には、海と山を結ぶ道が次々と開かれ、生活に欠かせない塩を運んだことから「塩の道」と称された。 その中でも有名なのが、信州の「塩の道・千国街道」である。新潟県糸魚川から長野県松本までの約130kmの街道である。現在では国道147、148号線、そして、JR大糸線がその役目を引き継いでいる。この道の魅力にとりつかれ、歩くツアーなどが毎年行われている。 また、川中島の合戦の時に「上杉謙信が敵である甲斐の武田信玄に塩を送った」という逸話の舞台でもあり、有名なのであろう |
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