福島県の活火山
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日本には108の活火山がある。気象庁のいう活火山とは、約1万年以内に噴火した証拠がある、または、活発な噴気活動がある火山をいい、現在は休火山や死火山という用語は使われなくなっている。気象庁はこれらの活火山のうち、20の活火山で地震観測などの常時観測を行っている。東北地方には18の活火山があり、そのうち福島県にある3つの火山(吾妻山、安達太良山、磐梯山)が常時観測火山に指定されている。上記三山のほか燧ケ岳、沼沢が活火山に指定されている。
異常な現象が観測された場合には、多数の観測機器による臨時観測が実施され、仙台管区気象台から「臨時火山情報」が発表される。また、人命に関わるような重大な場合には、「緊急火山情報」が発表される。さらに、緊急火山情報、臨時火山情報を補うなど火山活動の状況をきめ細かく周知する必要がある場合には「火山観測情報権」が発表される。
磐梯山(1819m)
安山岩の成層火山。赤埴山・櫛ヶ峰・大磐梯・小磐梯の火山が現在の中心地域から噴出、円すい形火山体の形成と崩壊とが繰り返されて現在の山容がつくられた。1888年(明治21年)の水蒸気爆発により小磐梯の北側が崩壊し岩屑なだれで大被害が生じた(死者461名)。馬蹄形カルデラ壁、北麓の流れ山(泥流丘)、桧原湖など大小の湖沼がこの活動でできた地形。有史後の噴火はすべて水蒸気爆発である。カルデラ壁や山頂部には硫気孔が点在している。
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     *磐梯山の情報(活動記録・観測点配置図・開設資料)はこちら・・・(気象庁HP)
吾妻山(1949m)
玄武岩〜安山岩の多数の成層火山からなり、南北の2列に大別される。南列より北列が新しく、それぞれの列では西より東の方が新しく形成された。北列の多くの火山は山頂火口をもち、特に東部の一切経山付近には五色沼・大沼・桶沼・吾妻小富士など多くの新しい火砕丘・火口がある。有史後の噴火は北側火口列の一切経山の爆発で、その南〜東斜面には硫気地帯が広く分布している。
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    *吾妻山の情報(活動記録・観測点配置図・解説資料)はこちら・・・(気象庁HP)
安達太良山(1709m)
玄武岩〜安山岩の成層火山群で東西9km南北14kmにわたり、北から箕輪山、鉄山・安達太良山(本峰)、和尚山の3群に分けられる。主峰の安達太良本峰の山頂部には溶岩円頂丘や沼ノ平火口がある。有史後の噴火は水蒸気爆発である。明確な記録のある噴火活動は明治以降に限られ、1900年(明治33年)の大爆発では、沼ノ平火口にあった硫黄製錬所が吹き飛ばされ、死者72名を出した。噴気地帯や硫気地帯が多く存在する。                        
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    *安達太良山の情報〈活動記録・観測点配置図・解説資料)はこちら・・・(気象庁HP)
燧ケ岳〈2356m)
安山岩の成層火山。ミノブチ岳、赤ナグレ岳、柴安ーを外輪山として、火口に溶岩円頂丘の俎ーがある。数万年前に噴火したと考えられていたが、火山灰や礫などが堆積した新しい地層が発見された。調査により約500年前の水蒸気爆発によるものとわかり、活火山に追加指定された。尾瀬ヶ原、尾瀬沼は有史前の火山活動によって形成された。柴安ーは東北地方で最高峰。             
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    *燧ケ岳の情報(活動記録・解説資料)はこちら・・・(気象庁HP)
沼沢(前山835m)
沼沢は会津盆地の南西山地にある小型のカルデラ火山。中央には沼沢湖カルデラがあり、その周囲に惣山、前山の溶岩ドーム、火砕流台地が分布する。沼沢の形成は約11万年前のプリニー式噴火に始まり、数万年間隔でプリニー式噴火とデイサイト溶岩ドームの形成を繰り返してきた。最後の噴火は約5000年前の沼沢湖火砕物の噴火で、この時に沼沢湖カルデラが形成された。                   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     *沼沢の情報(活動記録・解説資料)はこちら・・・(気象庁HP
福島地方気象台の資料による
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